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不動産会社に対するネガティブな噂の中に、「おとり広告」というものがあります。おとり広告とは、客寄せのために嘘の物件情報を広告として掲載したものです。どこでも行われているものではありませんが、一部の悪徳業者では実際に行われていることが、ネット上で暴露されています。
では、不動産のおとり広告は具体的にどのような手口で行われているのか、またおとり広告の見抜き方や対策についても紹介していきます。
不動産のおとり広告の手口は、単純なものから手の込んだ方法まで様々です。ここではその手口の具体的事例を紹介していきますので、チェックしてみてください。
おとり広告の手口の一つは、売約済みの物件をまだ売れ残っているかのように見せかけて掲載する手法です。削除するのを忘れてるだけじゃないか?と見る向きもあり、実際にその可能性もあるのですが、そうではない場合もあるようです。
なぜなら、当該物件へ問い合わせを行ったところ、先方(不動産会社)は物件が既に売れたことを説明する一方、あらかじめ用意しておいたかのように、別の類似物件を紹介し勧める営業トークを仕掛かけてくる‥という不動産業従事者の暴露話が報告されているからです。
要するに、売約済みでもなんでもいいから掲載して、それに釣られて問合せしてきた客に対して営業機会を得るのが目的です。
実際の価格よりも著しく安い価格を掲載し、客を釣ろうとするおとり広告の手口もあります。例えば、実際の価格は2,000万円なのに、1,500万円と偽って掲載するというものです。2,000万円の価値がある物件が1,500万円で売り出されていたら、それは非常に魅力的な物件として映りますから、お客さんの中には釣られて問合せする人もいるでしょう。
しかし、実際に問い合わせてみたらただの価格設定ミスで、2,000万円でなければ購入できないと言われたり、そもそも当該物件は既に売却済みで、別の物件を紹介されることがあるようです。古典的な手口のようにも思えますが、一部では実際に行われている可能性が高いと噂されています。
これも不動産関連の口コミで紹介されていますが、当該物件の内観写真に別の物件の写真を使用して掲載するパターンもあるようです。これもおとり広告の一つですが、内見すればすぐにバレるのが分かっていて、あえて別の物件の写真を使用するところは、大胆不敵というほかありません。いくら営業機会を増やすためとはいえ、どのように弁解しているのか気になるところです。
もちろんこれも頻繁に行われているものではなく、一部で事例が報告されている話になります。
悪徳不動産業者のおとり広告に振り回されることは、ユーザーとしては時間と期待を弄ばれるだけであり、何の得もなくデメリットしかありません。そこで、不動産のおとり広告の見抜き方を紹介させていただきます。
立地条件が良いにもかかわらず、価格が相場より安くて物件のスペックも高い‥そんなパーフェクトすぎる好条件を備えた物件が紹介されていたら、その物件の虜になる前に、おとり広告の可能性があると疑ってみたほうがいいでしょう。
相場より安く紹介するのはおとり広告の典型的な手口であり、価格の安さに釣られるユーザーは少なくないからです。実際に周辺の相場を調べてみて、それより極端に安かったら要警戒でしょう。
築年数、外観、内装、設備、立地条件など、誰が見ても魅力的な好物件、しかも即入居可と表示されているにも関わらず、長期間にわたってサイトに掲載されていたら、その物件はおとり物件の可能性が高いでしょう。なぜなら、好条件を備えた物件は数週間もあれば成約するのが普通で、何か月も掲載されたままになるはずがないからです。特殊な事情がある可能性もありますが、疑ってみても損はないでしょう。
物件情報の取引形態の欄に「仲介先物」と表記されていたら、その物件はおとり広告の可能性があります。なぜなら、取引形態のランクの中で仲介先物は最も、大家さんとの繋がりが薄いことを示すものだからです。大家さんと最も繋がりが深いのは「代理」、次に「仲介元付」、最後に仲介先物となります。仲介先物は大家さんとの直接の関係がないため、当該物件をおとり物件として利用しやすいという側面があるのです。
とはいえ、ネットで調べるだけでは真偽を見分けられません。おとり物件を疑うほど好条件の物件が出回ることはもちろんありますし、そういう物件は悩んでいるうちに瞬時になくなるので、本当におとり物件だったかどうかを私たちが判断することはとても難しいのです。
素人の私たちには予想ができない部分も多いのが物件探し。だからこそ、知識や経験が豊富でエリアの住環境に精通している不動産会社を選び、アドバイスをもらうことも重要です。